印鑑の素材~チタン編~

2022/01/13

印鑑の材料のお話も終盤にさしかかってきました。

今日は、すっかり定番となった材料チタンについてです。

チタンバナー


明治以降、印鑑登録制度が設けられ、印鑑登録に利用される印鑑の材料は象牙、水牛、黒水牛、柘植、プラスチック(印鑑登録できない役所もございます)で永らく続いていました。

私ども、はんこ屋のショーウィンドウには、ほぼほぼ、この材料だけで事足りている日々でございました。

現在と同様、象牙の販売には認可登録が必要でしたが、原材料の減少、また希少動物の保護という観点から、象牙に変わる印鑑の材料を業界でさがしている時期がございました。

2000年くらいからチタンをいう材料が印鑑に用いられ始めたと思います。
程度な重量感があり、朱肉ののりも良く、印鑑にてきした材料です。

チタン

ただ、専用の機会がなければ、彫刻できないことから、俗にいう手彫り彫刻はできません。
私ども、印鑑を販売する専門店では、印章技能士である職人がコンピューターを扱うために、文字のバランスを整え調整いたしますが、そうでないお店では、パソコンで入力した文字をそのまま彫刻し、安価に抑えるお店もございます。

当店は、印鑑は、その独自性が、お客様の財産を守るセキュリティー機能を担っていると考えているため、手間暇をかけて文字を作成しております。

また、金属であるチタンは、落下によって淵が欠けることはございません。ただし
淵が凹むことはございますので、丈夫な材料といえども取り扱いの際は黒水牛等、従来の印鑑の材料と同様慎重にお取り扱いください。